眺望で味わう本格的アルデンテのスパゲッティと
ジェラートの魅力〜mamma(マンマ)〜


そのロッジ風の洒落た建物は近鉄生駒線の東山駅を出た高台にある。そこからの眺めは、古代のロマンを秘めた平群の山々と生駒山が見わたせ、奈良県の「眺望のいいレストラン銘店10選ガイド」の一つに選ばれている。

パスタのメニューは18種類以上と実に豊富である。まずは普通に、人気度NO1の「たっぷりの野菜トマトソース」のセットを、何を思ったのか初の大盛り(普通の1.5倍)で注文してしまった。

アンティパスト(前菜)は日替わりで、本日のサラダは地元産のレタスに大粒のモッツァレラチーズのトッピング。ドレッシングはトマト味。また、別の器には鶏肉、春白菜、ガーリックのオイル煮込みと自家製のパン。(隣がパン工房) 。

さて、パスタのソースは人参、玉葱、ナス、シメジ、エリンギ、パプリカ、ピーマンをじつくり煮込んだ各素材から出る味とトマトがバランスよく、優しい味を醸し出している。
そしてこの味が、イタリアのバリラブランドの最高級ランクを使用しているスパゲッティとほど良く馴染んでいるのである。しかも、スパゲッティの歯ごたえはアルデンテ(茹でた時、スパゲッティの中心部分に髪の毛1本分が硬い部分を持つ)で、決してとろみを付けたソースを絡めると言うものではない。気が付いたら、大盛りをきれいに食べつくしていた。これは最高級のスパゲッティと煮込みソースの共演が見事なハーモニーを作り出していたからに違いない。

またこの店のジェラートは、なんと今年の1月、 第36回イタリア国際ジェラートコンテスト自由部門で世界第6位入賞(日本最高位)を獲得したという。その商品は「ユートピァ」と云う柚子を使用したジエラートであるが、今は端境期で食べられなかった。しかし、そんな残念さを吹き飛ばすように、ジエラートの種類は14種類もある。迷っていると、快く試食を出してくれた。結局今が旬の苺(平群産古都華)を使用したジェラートを頂だいた。古都華の香りと味が口の中でフワーっと広がった。聞くと機械は高価なイタリア製の機械を導入し、5〜6人の職人で、作っているとのこと。

想いもよらず、ロッジ風の空間をたっぷりと満喫することができた。
数組のファミリーの楽しげな様子と、大盛りのパスタを食べても胃に負担がなかったことを思い合わせ、「mamma(イタリア語でお母さん)」のコンセプト、「子供に優しいものを作るという想い」が伝わっているのを感じつつ帰途についた。
「mamma」
生駒郡平群町菊美台1-7-33
近鉄東山駅下車すぐ。
0745-46-1085
営業時間11時〜21時。定休日は月曜日(祝日の場合、翌日休)
※6月1日から7月初旬までお店の拡張のリニューアルのため一時閉店。

山根 清孝



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