古都に華やぐ赤い宝石


長く住むと、地元の魅力に気付きにくくなるものである。この奈良には、数多くの魅力にあふれる物が存在していながら、私たちは日常の中、ついついそれを見落としてしまう。 歴史にまつわる神社仏閣はもちろんものこと。清酒発祥の地でもあるとされる奈良の日本酒、お米やお肉、和菓子に果物、金魚というのも素敵(すてき)である。
今回は、その数多くある奈良の魅力の中でも、ひときわ輝く宝石ともいえる「苺(いちご)、そして、その苺を使用したカクテルをご紹介したい。 2012年、2013年と、奈良の苺をアピールすべく「いちごカクテルコンテスト」が奈良市で開催された。

「章姫(あきひめ)」「あすかルビー」といった伝統ある品種を経て、2009年に誕生した「古都華(ことか)」という品種を使い、奈良県下で活躍するバーテンダーたちが、それぞれ創意工夫をこらしカクテルを創った・ 素晴らしい多くのカクテルの中で、12年に準優勝、13年に優秀賞となった、生駒市にある「Bar Charieston」の田中達さんのカクテルを紹介する。

この大会、一度は平城宮跡、二度目は春日野園地と。オープンな場所で開催された。ご来場いただいた方々が、8名のバーテンダーが創るカクテルを飲み、好みのカクテルに投票するというものであった。両年とも奈良もメーンの観光地ということもあり、素晴らしいにぎわいをみせた。 13年の優勝は「雪月桜(せつげつか)」、準優勝は「朱恋(しゅれん)」と名付けられた、「あすかルビー」と「古都華」を贅沢(ぜいたく)に使ったカクテルである。

「朱恋」は、奈良時代を生きた光明皇后をイメージして創られた。ウオツカをベースにオレンジのリキュール、酸味のあるクランベリージュースを使用し、大人の味わいへと仕立てている。ハート型に切られた苺をグラスに飾り、愛らしい仕上がりだ。

「雪月桜」は、冬から春へと流れる、苺そのものの季節感をイメージしている。こちらはペストルという器具で苺を潰(つぶ)し、苺のワインをベースに、梅のリキュールを加えて創られている。桜型に抜かれたりんごがグラスに浮かび、そこに雪に見立てたシュガーパウダーはが舞い散らされた、フレッシュ感たっぷりのカクテルである。

今の奈良には、世界へと発信できるものがたくさん存在する。苺もまた、奈良の素晴らしいブランドとして。海の外へと旅立っている。そして、「奈良のバー文化」も全国から注目していることをご存知だろうか。地元で誇れる文化の融合、ぜひ一度皆さまに味わっていただきたいと思う。

【提供店】
Bar Charleston 近鉄生駒駅から徒歩3分
電話0743-73-1677
※朱恋、雪月桜は苺の季節限定。


増井 義久/p>

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