シルクロードヤマト吉野鹿鍋


ヤマトから世界に向かって発信できる、心身ともに温めてくれるこの料理は、古代奈良にシルクロードの彼方からきたスパイスと地元の野菜、吉野鹿を現代風に再現した鍋である。 古代の日本は、ユダヤとのつながりが深いという説がある。シルクロードは別名「ジュイッシュロード、スパイシーロード」と言われ、古代ユダヤ人によって、絹、黄金の交易とともにアラビア半島から記帳な香辛料が、その東端、大和の国まで運ばれてきたようだ。正倉院の御物の中に、コショウ、クローブ、シナモンが収められている。

日本人の数の読み方、「ヒー、フー、ミー、ヨー、イツ、ムー、ナナ、ヤーココ、トウ」はヘブライ語では「誰が、その美しい女神を岩戸から出すのでしょう。彼女に出ていただくために、いかなる言葉をかけたらいいのでしょう」という意味の素晴らしい詩になるという。「古事記」に出てくる天照大御神<アマテラスオオミカミ>の「天の岩戸隠れの物語」で、祭司コヤネの祝詞の言葉を意味するのでは、との見方がある。 また、藤原京跡から出土の木簡にある鹿肉が、諏訪大社(長野県)、そしてユダヤにつながるのも興味深い。

この木簡、約1万6千点以上の中の約4千点は東面北門(山部・ヤマベ門)周辺の外濠から見つかり、贄など店頭に供される食材等もめだつが、その中に「科野からの贄の鹿の荷札」がある。 「科野国伊奈評」(信濃国伊奈郡。現長野県伊那市付近)からの、鹿脯(シカホジシ=ジャーキー)、鹿醢(シカビシオ=塩辛の類)、鹿鮨(馴れずし)等である。

興味をそそるのっは、諏訪大社の御頭祭(おんとうさい)との関係である。この祭りは、子どもの生贄を神官が鹿に後退させる儀式であるが、この内容は、さまさに古代の「アブラハムのイサク奉献伝承の祭り」なのである。 御頭祭ではまた、動物犠牲として鹿の75個の頭が捧げられる。この鹿の中に「耳裂鹿(ミミサケシカ)」が1頭おり、「神の矛にかかったもの」(神が備えてくださったもの)と信じられ、特別視される。鹿肉は神官や参加者たちによって食されるが、しかはユダヤでは「コシェル(食物規定)」にかなった動物のひとつなのである。 鹿に肉は、栄養学的にも高たんぱく、低脂質で鉄分が多き、DHA、EPAなど、健康に良い脂肪酸を含む、まさにヘルシー肉である。

また、奈良県南部では大切な森林を食害する害獣であり、適正な駆除が必要となっている。古代の高貴な人々が食した鹿を、現代人の嗜好に合うように調理した「シルクロードヤマト吉野鹿鍋」を、大和から日本のみならず、世界に向けて発信していきたいものだ。

【提供店】郷土料理居酒屋「しきしき」(要予約)
奈良市大宮町6-9、近鉄奈良線新大宮駅より徒歩1分
0742-36-8490

久保 義弘



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