大和の味を広げる「まほろばキッチン」


橿原市常磐町の元耳成高校跡地に「まほろばキッチン」が開業した。JAならけんの、全国最大級規模(1235平方メートル)のファーマーズマーケットである。 農産物直売所を中心に、産直バイキングレストラン、フレンチレストラン、フードコートで構成されている、忙しい中、北吉温能所長に案内いただいた。
農産物直売所は、県内全域から1400余名の出荷者が登録されており、販売商品の85%が奈良県産である。

生産者の顔写真も貼られていて県内産のみかんや柿の他、鍋物コーナーでは新鮮なやまとの伝統野菜がてんこ盛り、お米も3年連続国内特A認定の県産「ひのひかり」をその場で精米してくれる。日本酒も、県産米による県内醸造が中心だ。
加工品コーナーでは、十津川うどんや県産野菜のカステラ、饅頭、ピザ、パスタ等アイデアをこらした商品がある。品質、安全もチェックがされ、トレーサビリティが明示されている。畜産品も「大和牛」や「ヤマトポーク」「大和肉鶏」等豊富に陳列されている。

北吉所長は「生産者の顔が見える、あんぜん・安心な『地産地消の輪』を広げていきたい」と力説される。 大和の味としては、県産の旬の農産物を使った産直バイキングレストラン「かぐやま」が好評である。営業時間は11時から15時と短いが、40〜50種類の料理から「おいしい奈良」を選んで楽しめる。

店内は吉野杉が豊富に使われ、その香りが心を落ち着かせてくれ、広いガラス張りで三輪山がくっきりと眺望できる。来店はリピーターも頻繁で、お昼時はは待ち時間が出るので要注意だ。 15時30分からはカフェのみの営業である。
また、事前予約が必要な特選レストラン「Tokiwa」がある。
ここは県産の、よりすぐりの旬の素材を使い、斬新で卓越したフランス料理が楽しめる専門店だ。日本フレンチ界の巨匠のシェフが腕を振るう。 10月松の平日の昼過ぎに訪問したが、多くに人が入っている、なのに広大な施設なので、たくさん入っている感じがしない。週末は、全体が見えないほどのひとが来るらしい。

季節ごとにイベントもたくさん開かれていて、10月末の日曜日には、「ひのひかり」の稲刈りとおにぎり作りが、小学生とその家族を募集して開かれた。 近隣には大和三山をはじめ、藤原京や三輪山があり、秋も深まる昨今、家族そろってドライブを楽しみながら昼食をバイキングレストランで取り、食後には館内探索をして、新鮮でおいしい大和野菜を買って帰るのも楽しいのでは。

岡山 日出男



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