地元食材にこだわった『角煮とんぺい』


今年の4月に開催された「第3回ならB級グルメ決定戦」で2位を獲得した『角煮とんぺい』の噂を聞いて、南京終の「根っ子」の店主、松塚里志さんにお話を伺った。

こちらのお店は鉄板・石焼のお店で、お好み焼きや焼きそばのほか、奈良では珍しい月島流もんじゃを提供している。開業されて11年半になるそうで、店名の由来は、お客さんに長く居てもらえるようなお店にしたいという思いから、「根っ子」にされたとのこと。
店内には天井から根っ子のオブジェが伸びていて、カウンター席のほか靴を脱いでゆっくりくつろげる席が設けられ、お尻に根っ子が生えるほど、長居したくなる様な落ち着いたリラックス空間である。奈良ではあまりなじみのない東京月島のもんじゃ焼きを味わってもらおうと、焼き方の解説付きで、何種類ものもんじゃ焼きを食べることができる。
さて、今回のB級グルメについていろいろお話を伺ってみた。B級グルメは初挑戦だそうで、イベントを通してたくさんのお客さんにこだわりの『角煮とんぺい』を食べてもらいたいというのがきっかけだそうだ。角煮とんぺいは写真のように

豚の角煮に卵焼きを巻いたもので、お店で提供するための新商品にと工夫された一品で、酒の肴にもごはんのおかずにもなりそうだ。こちらのお店では、材料にこだわり奈良県産『ヤマトポーク』を使ったとろとろの角煮と、奈良市内にある「そまのかわファーム」の卵を巻き、この卵の卵黄を使って作ったオリジナルマヨネーズがかかっている。

材料に使われる『ヤマトポーク』は父豚にデュロック種、母豚は大ヨークシャーとランドレースの交雑種を交配して作られる肉豚で、肉の中に脂肪が適度に入り込み、ジューシーで味わいが良いのが特徴だ。これを生かすために2時間以上特製のたれを使って煮込んでとろとろの角煮に仕上げる。
また、卵焼きは、卵自体に大変まろやかな味わいがあるため、味付けは一切せずに焼いているそうだ。また、オリジナルマヨネーズは「そまのかわファーム」の卵の黄身と綿実油を用いて作ったものを使用している。「そまのかわファーム」の卵はゆで卵にするとその味わいの特徴がよくわかるそうで、お店ではすべてこの卵を使用している。角煮と卵焼き、マヨネーズの取り合わせにより、なんとも言えない味わいに仕上がっている。

私ももんじゃ焼きと『角煮とんぺい』をいただいてみた。結構ボリュームがあるが、オリジナルマヨネーズの爽やかな酸味とほどよい味付け、付け合せのキャベツとともに、あっという間にひと皿平らげてしまった。
ちなみに今回のならB級グルメ1位には「大和牛ホルモンの天ぷら」、3位には奈良の食文化研究会メンバーも参加した「大和肉鶏カレーパン」が見事入賞した。どの料理も是非一度食べてみたいものである。

鉄板・石焼「根っ子」 奈良市南京終町 電話 0742-50-6555 営業時間 18:00 〜 5:00(土 - 日: 17:00 〜 5:00)

池内 ますみ



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