森林保全へおいしい鹿肉商品開発(カレー、燻製、味噌漬け)

県内の食文化研究に取り組むならの食文化研究会が獣害駆除で捕獲された野生鹿の肉を使った食品を開発した。
商品は吉野鹿さいぼし、吉野鹿アジアンカレー、吉野鹿味噌漬けの3種類で2011年4月をめどに同会第一弾のオリジナル商品として発売予定。
取り組みを通じて森林保全や山間地の活性化を目指す。

研究会は食の愛好家ら約80人が所属し、県内食文化の向上を目的に伝統料理の研究・再現や各種料理イベントを催している。
県内東南部の山間地域では野生鹿の増殖に伴い木の皮を食い荒らす森林被害が深刻化している。だが、現状の駆除数は県の目標の半分で、捕獲された鹿の多くは山中に埋設処分されている。同会ではそうした野生鹿に注目。鹿肉は牛肉や豚肉に比べタンパク質が高いうえに脂質は低く、鉄分は牛肉レバーよりも断然多く、健康志向にぴったりの食材として注目されている。この吉野鹿をジビエ(狩猟肉)として流通させ、森林保全や山間地域つなげようと企画した。今年度は国と県の助成を得て商品化を進めている。鹿肉は上北山村の狩猟家の原口清隆さんが供給。現地で食用処理した後、県内や大阪市の食品会社で商品に加工する。さいぼし(60g)は鹿のもも肉を薫製。アジアンカレー(200g)はレトルトでウデやバラ肉をサイコロ状にカットしてアジアン風味に仕上げた。味噌着け(100g)はロースを独自配合の味噌などで味付けしている。

また当研究会は、ならの新しい味や伝統の味などを普及するために、ならテイストフーズ認定委員会を設立し、基準に合致した商品を当会の「ならテイストフーズ認定」シールを張る計画をしている。この第一号商品が吉野鹿商品シリーズである。参加された方からは、「イメージよりもおいしい。臭みもなくあっさりした味で、健康に気を配る方にもぴったりの食品」と好印象。原料さえ安定確保できる体制が整えば一般の家庭でも消費できるようになり、奈良の新名物としても期待を寄せられている。

鹿肉および鹿肉商品のお問い合わせは
〒630-8301 奈良市1116番地の4 イトーピア奈良高畑町408 NPO法人奈良の食文化研究会TEL090-1021-0460へ

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