和歌山「日高川町ジビエ工房紀州」の視察会のご報告
日時:平成23年3月30日(水)
参加者:瀧川、水谷、久保、長谷、佐藤、山根、木村の7名(食文化研究会各理事)
視察施設:和歌山県日高郡日高川町大字船津742 「ジビエ工房紀州」
この施設は奈良市から高速で約2時間30分の距離にある、和歌山の山村に平成22年5月29日にオープン。
約50坪、総工費2800万円弱で国と県の助成金を活用し日高川町が建設し設置。運営管理は財団法人日高川町ふるさと振興公社が行っている。この施設は、ジビエ工房紀州利用者の会が利用して食肉処理および加工販売を行っている。但し解体処理は専門家の技術が要すところから、現在は専門家を施設内に配置し処理加工をされている。また販売は運営管理のふるさと振興公社が経営する「道の駅sanpin中津」へ、各猟師さんが販売委託。鹿肉は100g500円で1s単位の冷凍パックで小売り販売されている。
<鹿肉処理の手順は>
@猟師が捕獲した鹿肉を現地で血ぬき処理をして、当施設へ2時間以内に持ち込む
A施設の外で毛焼きし、(バーナーで毛を焼く)施設の解体処理室へ搬入。
B解体にはノウハウがあるらしく、肉の洗い処理を丁寧に実施し部位別に食肉処理する。
Cジビエ肉はカットと計量をし真空パック。固体識別番号や賞味期限や内容量や価格、加工者などが記載されたシールを貼り付けて冷凍保存される。賞味期限は1年。
D道路向かいの道の駅へふるさと振興公社で委託販売される。売れた分の15%の販売手数料を支払い毎月精算される。
<処理手数料>
施設利用料 1頭につき 3000円 ふるさと振興公社へ
解体処理 1頭につき10000円 解体専門家へ
包材シールなど 実費 各ハンター
<販売ルート>
基本的に各ハンターにて手売り。
ふるさと振興公社の道の駅へ委託販売(手数料15%)。
※ふるさと振興公社の話では、道の駅直売所では人気が高く売れ行きは良いという。
<販売価格>
小売り:100g 500円(1s位のパックで5000円位で販売)卸も今後、検討して拡販される。
<ジビエ工房の処理量>
現在はまだ1日に3頭くらいの処理。今後はもっと増やして行きたい意向。
<肉処理の質>
鮮度と処理技術が命のため、解体と洗いの技術が、格段に肉の品質を上げている。
これが、他の施設との違いで当施設の優位性であるという。
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